今回はトロ舟で製作しているビオトープにおける、オーバーフロー対策について書いていきます。
同じ様にビオトープなどでオーバーフロー対策を考えている人にとって、何らかのお役に立てれば幸いです。
オーバーフローとは
まず最初にオーバーフローと言う言葉の意味を説明すると、英単語のoverflow(オーバーフロー)の意味は「あふれる」や「氾濫する」と言った意味になります。
そしてビオトープにおけるオーバーフロー対策とは、フロー管と言う構造をビオトープの何処かに設け、大雨などでビオトープ内の水が氾濫しない様にする措置の事ですね。
要するに、ビオトープの水位を一定に保つ様に水を排出する仕組みを作る、と言う事になります。
オーバーフロー対策は何故必要か?
ビオトープの環境において、オーバーフロー対策が何故必要かと言えば、それはひとえに水の氾濫と共に起こる生体の流出を防ぐ為ですね。
メダカなどは本能的に溢れ出る水と共にビオトープの外に出ようとしてしまいます。(水のあるところで子孫を残す為など諸説あり)
ですが、ビオトープの外に流れ出ても、雨があがった翌日などには干からびてしまう事がほとんどなので、それを防ぐ為にもオーバーフロー対策は必須に近いと言う訳なんですよね。
塩ビ管の部材で製作
上の写真に写っている様に、水道設備などで使用する塩ビ管の部材を選定しました。
左の部材から、エルボと呼ばれる曲がり部材で、ビオトープに対して保ちたい水位の上限にくるように設置していきます。
真ん中のゴム状の丸い部材がパッキンで、締め付ける事で水の侵入を防ぎます。
右の部材はストレートのジョイントで、エルボと共にねじ込み式になっているので、この2つの部材でパッキンとトロ舟を挟み込む様にしてフロー管を成していきます。
ドリルにて穴開け
普段から現場で使っている電動工具を使って、塩ビ管のネジ部がピッタリと貫通する大きさの穴を開けました。
フロー管の取り付け
上の2枚の写真の様に、パッキンをトロ舟の内側に挟む様にして塩ビ管を取り付けます。
この際、注意点としてエルボの上部がトロ舟の上部よりも低くなっている事が重要です。
また、エルボは垂直に設置する事で水位が最大、角度を付けて設置する事で水位を調整する事が可能です。
オーバーフロー対策の確認
上の写真は最終的にビオトープに水を張っている時のものですが、睡蓮鉢の下に設置されているフロー管から水が排出されている事が分かると思います。
と言う事で、ビオトープを立ち上げるにあたっての重要項目であるオーバーフロー対策について書いてみました。
次回はトロ舟で作るビオトープのレイアウトをどの様にしたか、について書いていきます。
要対策
上の写真は、フロー管にスポンジを切ってはめたところですが、数日後の大雨の時に確認したらスポンジだけ綺麗にありませんでした…。
スポンジが水を吸った際にすっぽ抜けてしまったか、カラスなどに持っていかれたかだと思いますが、このフロー管からもメダカの流出が考えられるので、後日対策したいと思います。
ワンポイントアドバイス
電動工具による加工よりも簡単にオーバーフロー対策をするには、タオルや既製品のスポンジをビオトープのへりに取り付けましょう。一定の水位に設置しておけば毛細管現象で水を吸い上げます。
大雨の日に確認しに行って、オーバーフロー対策がちゃんと機能していたので良かったです。
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