エアコン専用回路と電圧の変換について解説

　今回は、お客様のお引っ越しに伴う、エアコン用コンセントの電圧変換について書いていきます。

　なので、同じ様に１００ボルト～２００ボルトの電圧変換が必要な人や、エアコン用に専用回路が必要だと言う人にとって必見な内容となっております。

各種コンセントの説明

　まず初めに、上の写真が俗に言う２００ボルトのコンセントですね。

　中央部に赤く２００ｖ用と表示があるので、一目見れば分かるかと思います。

　主な用途としてエアコン、ＩＨ、食器洗浄機、またはドラム式洗濯機などが挙げられます。

　続いて上の写真に写っている物が、１００ボルト用のコンセントなのですが、エアコン専用コンセントとして使用される物です。

コンセントの形状

　上記の理由は、ある一定以上の容量をもつエアコンのコンセント形状は、上の写真の様にアルファベットのＩとＬの様な形になっている事がある為です。（俗に言うＩＬ型コンセント）

　この形状だと、普通のコンセントには刺さらない事が分かると思います。

　即ち、専用のブレーカ及びコンセントでエアコンを使用して下さいと言う事を意味している、と解釈してもらっても良いかも知れません。

一般住宅などの２００ボルト電源について

　因みに、そもそも何故１００ボルトと２００ボルトと言う２つの電圧が存在するのかと言うと、電圧を２００ボルトにすると、高容量（例えば３０００ワット）の電化製品を使用する際、１００ボルトと同じ太さの電線、同じ容量のブレーカで済むからです。

　逆を言えば１００ボルトのままですと、電線を太くしてブレーカを大きい物に変えないと使用出来ない、と言う事になります。

引っ越しの際の電圧変換

　そして、賃貸物件から引っ越すと言うお客様のご依頼で、エアコンコンセントの電圧変換を行いました。

　建設関係に従事しているらしく、自力でコンセントは交換したらしいのですが、電圧の変換までは出来ないから依頼した、との事でした。

　上記で説明した２００ボルトのコンセントですが、上の写真では電圧計には１００ボルト（１０１.５）の表示が確認できます。

電圧変換は分電盤で

　早速、分電盤の蓋を開けて電圧の変換作業に取り掛かりました。

　基本的に、賃貸物件から引っ越す時は、現状復旧が原則です。

　例えば、ペットによる壁紙のひっかき傷や、コンセントの電圧問題などは元通りにして引き渡す事がセオリーではないでしょうか。

　また、ご自分で設置されたエアコン等も取り外さないとなりませんし、引っ越し先でも使えればエアコンの移設を行う事がベターな場合もあるかと思います。

１００ボルトから２００ボルトへ

　上の写真でも確認出来る様に、２００ボルトのコンセントに対して、電圧計の表示も２００ボルト（２０４.４）に変換されました。

　お客様も、これで心置きなく引っ越し出来る、と言っていたので工事した甲斐がありました。

ワンポイントアドバイス

　ご自宅や事務所、店舗などで２００ボルト電源が必要な場合は、最寄りの電気工事店に相談する様にしましょう。

　エアコンに関連する記事はこちら。エアコンの二段架台

　個人的には暑い夏が好きなのですが……今年はどうなんだろうね。