ブレーカーが落ちる・漏電遮断器のトリップ状態の解決方法

分電盤

 どうも、今回は漏電遮断器の交換について書いていきます。

 同じ様に、漏電遮断器などのブレーカーが頻繁に落ちてしまうと言う方々や、何度ブレーカーを入れ直してもすぐに落ちる様になってしまったと言う方々にとって、何らかのお役に立てれば幸いです。

電気工事のご依頼は有井電気まで

 

工事を依頼された経緯

 先日、知り合いの飲食店経営者の方から連絡があり、「店舗のエアコンが動かないから見て欲しい。」との事でした。

 また、最初の電話でのやり取りの中で「ブレーカーは落ちていない様だけど、エアコンが動かない…。」とも言われていたので、色々とイメージを膨らませて現場に向かいました。

 

 

トリップ状態

 現場に到着し、先方の言っているブレーカーを見た瞬間に、8割方原因が分かりました。

 上の写真のブレーカーがそうなのですが、漏電遮断器(ELB)がトリップ状態になっていた為です。

 このトリップ状態とは、一見ブレーカーがあがっている様に見えますが、実はONでもOFFでもない、中間の状態と言う事になります。

 確かにこの状態では、電気工事の知識の無い方が見ると、ブレーカーが落ちていないのに電気がきていない…と言う事になると思います。

 

ブレーカーの種類

 ブレーカーには、大きく分けて以下の3つがあります。

配線ブレーカー

 分電盤の中に複数あるブレーカーで、住宅や店舗などで電気の使い過ぎにより落ちるブレーカー。

 分電盤のメーカーや、その年代によっても様々な物があり、電流容量は20Aか30Aとなる。

アンペアブレーカー

 電力会社との契約に伴い取り付けるブレーカーとなるが、近年の新築などでは取り付けられなくなった。(電気メーターでの制御が主流となった為)

漏電遮断器

 過電流(電気の使い過ぎ)の他に、漏電を感知して遮断するブレーカー。

 今回の様に、ONートリップ(中間)-OFFと言う、3段階の状態がある。

 

トリップ状態の解除方法

 そして、このトリップ状態の解除方法は、漏電ブレーカーのレバーを一旦OFFの状態(下げて)にしてから、ONにする(上げる)、と言う事になります。

 

 

後日談

 そして、これは後日になるのですが、結果的に漏電遮断器の交換を行いました。

 数日間は何事も無く営業していたが、また突然同じ状態になった為、依頼を受けました。

 上の写真が新旧のブレーカーを比較したもので、現行品はかなりコンパクトになりました。

 

漏電遮断器が落ちる理由

 また、漏電遮断器が落ちる(トリップする)理由を、以下にまとめました。

○過電流

 住宅や店舗において、機器の使い過ぎ等により、許容範囲を超える電流が流れるのを防ぐ。

○過電圧

 一般家庭や店舗などでは100ボルトの電圧を使う事が多いが、比較的近い場所で落雷が発生すると、電柱を通じ瞬間的に100ボルト以上の過電圧がかかる事があるので、その場合にも保護が働く。

○漏電

 雨水による浸水などで、各電気回路のどこかに漏電が発生した場合にも落ちる。

○経年劣化

 一般的に、漏電遮断器の耐用年数は10~15年。

 上記に該当せず、頻繁に漏電遮断器が落ちる様であれば、経年劣化による故障の可能性が高い。

 

 

交換工事完了

 因みに、漏電遮断器にはテストボタンと書かれた丸いボタンが必ずあり、押すと動作確認が行えるので、数年に一度押して動作確認する事をお勧めします。(停電状態になります)

 やはり経年劣化により、故障で漏電を感知する機能を失ったまま設置されていた、と言う現場を経験しているので、確認作業は重要だと感じます。

 

ワンポイントアドバイス

 あらゆる電気回路で、漏電遮断器が組み込まれていない状態は危険だと言えるので、その様な場合は最寄りの電気工事店に相談する様にしましょう。

 

 関連する記事はこちら。分電盤の交換とブレーカー増設の手順を解説

 

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 突然の停電は、何歳になってもドキッとするね。

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