
ある朝、いつもの様に畑の土地に行ったところ、上の写真の様にイチジクの苗木が見事に萎れていた…。
実は2、3日前から葉に元気が無くなってはいたのだが、案の定な結果となってしまった。

自然と言うものを相手にしていて、こうして目の前で起こる現実に半ば途方に暮れつつも、何とか原因を探る。
すると、割とすぐにそれは判明した。
上の写真(かなりピンボケしているが)に写っているカメムシの一種である。
写真上では1匹の様だが、初めて気付いた時には十数匹が苗木に縦一列に並びチューチューと樹の養分を吸っていたのである…。
普段は自然や虫に対して割と寛容な方だが、この時ばかりは憤怒し、速攻で駆除したよね。
また原因はカメムシに限らず、コガネムシの幼虫なども目に見えない地中で根っこを食害している可能性もある…まぁ、私の日頃からの管理不足がいけないだけなのだが。

因みにこのイチジクの品種はバナーネと言うのだが、それが2本植えてあって先程の苗木と前後する位置で、被害に遭っていないものとの違いが分かると思う。(後ろは見づらいです)

しかしながら、イチジクと言う果樹は強い。
古くから、生命力や豊かさの象徴とされてきた果樹故に、きっとまた来年は見事に再生してくれるであろう……多分だけど。
上の写真は自宅に植えているイチジク(品種は恐らく早生日本種)なのだが、この様に茂る前、苗木の頃は同じ様に脆弱な感じだった。
きっと、まずは地中で根っこを成長させているのだろう。来年に期待。

そんなこんなで、野菜や果物の栽培には常日頃からの予防が重要だと気付き、かつ無農薬で育てると言う事で調べた結果、行きついたのがストチュウ液な訳である。
ストチュウ液とは、酢と焼酎→スとショウチュウの略で、家庭菜園などで広く使用されている天然素材による病害虫予防剤である。
材料には色々とあるが、私の場合は至ってシンプル。
食用酢と焼酎(25度)を水で薄めたものを自宅にあった空きスプレーの容器に入れるだけ、である。


内容量としては、食用酢10cc、焼酎10ccの計20ccに対して、水1リットル~10リットルで希釈する。(50~500倍希釈)
よって、上の写真の感じだと相当な濃さだと思うが、私はここら辺はテキトーでかなりアバウトである。
液体肥料等の分量は必ず守るが、この様に目に見えて材料が分かり、かつ安全性が高い場合はテキトーでも良いと思っている。
一般的に、化成肥料等の希釈分量として500倍や1000倍とか言うが、素人考えでは「そんなんで足りるのかよ…。」などと内心思ってしまう事はよくあると思う。菜園あるあるの1つかな。
しかし、化成液体肥料などに関しては、希釈分量は守った方が良い。

ストチュウ液の完成。ここでストチュウ液の留意点についてまとめる。
○ 早めに散布
あくまで予防剤なので、病害虫が発生する前に散布する。芽がでたら散布、苗を植えたら散布し、虫がいたら駆除した方が良い。
○ こまめに散布
効果はおよそ5~7日程度と言われる(晴天続きで)。雨天により洗い流されるので、とにかくこまめに散布する。
○ 丁寧に散布
特に葉の裏側などにも散布。虫の卵は葉の裏に産み付けられる事が多い。
○ とにかく散布
病害虫が寄りづらくなる効果はあるが、全く予防する訳ではない。また、虫に直接散布も実践にて確認の事。(個人的に、ソラマメのアブラムシ→効果あり 柑橘類の新芽にいたアブラムシ→効果なし等)

上の写真は、春先のきゅうりの発芽時の様子。
そして上記の1リットル希釈のストチュウ液に、トウガラシやニンニクを2ヶ月位漬け込んだ強力版も近々作り置きする予定。それに併せて噴霧器も用意する時がくるか。
お酢と焼酎は拘って、ある程度の量はストックしておくのがベター。
キチンとした希釈濃度で散布したい方はこちらがオススメ。
その他にも、天然由来の成分で作られた害虫忌避剤は販売されているので、気になったら試してみて下さい。
何事も、試行錯誤の過程が楽しい、と言うのはあるのかも知れない。
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