果樹栽培している方必見!噴霧器でニームオイルの効果検証

資材・設備

 今回は、私が始めた副業のうちの1つである、種なしきんかんの栽培・販売におけるニームオイルの効果について検証してみました。そのついでに、手動の噴霧器も試しています。

 なので、同じ様にきんかんや各種の果樹栽培をしている方々にとって、少しでも有益な情報となれば幸いです。

 

 

放置していたきんかん

 まず初めに、上の2枚の写真に写るきんかんの苗木は、私が管理を怠り放置していたものです。

 新芽のほとんどはアゲハチョウ等の幼虫に食害され、それを逃れた葉も上の写真の様に絵描き虫に食害されてしまいました…。

 私の果樹園では、上記2種類の害虫がメインとなっております。

 因みに絵描き虫とは通称で、ハモグリバエやハモグリガの幼虫の事を言い、葉の中に幼虫が潜り、白っぽく絵を描く様に食害するんですよね。

 

 

ミラクルニーム

 副業として果樹栽培を始めた初年度は、果樹栽培の知識や経験も全く無かったので、きんかん等も当然の様に放置栽培してしまい、そして当然の様に害虫被害に遭ってしまいました…。

 

 

 果樹栽培の初心者が最初に越えなければならない壁である害虫問題、それにモロにぶち当たった私は、天然由来成分の害虫忌避剤について調べた結果、たどり着いたのがニームオイルです。

 

 過去にスーダンと言う国でイナゴの大襲来が発生し、あらゆる植物が食べ尽くされた中で、ニームの木だけが無傷で元気に残っていたらしいです。虫が嫌がる成分が含まれているんでしょうね。

 またインドなどでは街路樹としても植えられていて、その様々な効果からミラクルニームと呼ばれているそうです。

 そんなニームの成分を凝縮して作られたものが、ニームオイルと言う訳ですね。

 

 

ニームオイルの特徴 

 そして気になるニームオイルのポイントをいくつか挙げると、

○散布間隔は概ね週1日くらい(雨天時はリセットと考えた方が良い)

○人体に付着しても安全

○使用回数に制限は無く、繰り返し使う方が効果が高まる

○消費期限は基本的には無い

と言う事が言えます。

  

 

蓄圧式噴霧器 

 噴霧器は植えている果樹の本数が比較的多い事と(家庭の庭などなら霧吹きスプレーでも可)、付属の角度がついたノズルのおかげで葉の裏側への散布がかなり容易に行えると言う点で用意しました。

 噴霧器の容量に関しては肩に引っ掛けて移動、散布していくので4リッター位が丁度いいんじゃなかろうかと思います。

 

 

 噴霧器を箱から取り出すと、この様な感じですね。ノズルは延長用のアタッチメントが別途付属しています。

 

 

ニームオイルの希釈

 上の写真の様に、フタが計量カップになっているので、これで希釈します。

 野菜や果物、花の栽培において希釈濃度は重要なので、都度確認して適正量を希釈する様にしましょう。

 

 

 水で希釈すると、ニーム独特の成分によるものなのか、細かい泡が発生するので暫く放置しておきます。

 

 

 泡が無くなるとこんな感じになりますので、噴霧器に注いでいきます。

 

 

噴霧器を取り扱う際のポイント

 ニームオイルを注ぎ込み、蓄圧式の噴霧器を取り扱う際のポイントとして重要なのは、上の写真にある空気抜きになると思います。

 まず、噴霧器に自転車のタイヤの空気入れの要領で空気を送り込みます。

 すると噴霧器内の圧縮された空気容量がMAXを超えた時点で、この空気抜きからブシューっと音をたてて空気が出ていく仕組みになっています。

 

 

 噴霧器での作業後、上の写真の様にまず最初に空気抜きを上に引っ張り空気を抜く様にします。

 この動作を忘れてしまうと残った空気圧で噴霧器自体の蓋が回せなかったり、回した途中で圧縮された空気が勢いよく放出され危険ですので、必ず最初に空気を抜く様にしましょう。

 

 

 空気抜きの所作を守れば、あとは大切な野菜や果物、花に思いっきり散布するのみです。

 

 

ニームオイルの検証結果 

 そして最後に、実際にニームオイルを散布して効果があった害虫と、効果はあったが別途対策が必要だと感じた害虫についてまとめました。

 

効果があった害虫 

 まず、ニームオイルは冒頭で説明した絵描き虫(ハモグリバエ、ハモグリガの幼虫)やアブラムシなどにはかなりの効果を発揮します。

 実際に、絵描き虫の食害を受ける事なく新芽が成長していますし、アブラムシも見当たりません。

 

 

対策が必要な害虫

 そして対策が必要だと感じたのが、アゲハチョウやモンシロチョウなどの幼虫に対してです。

 上の写真では左下の隅にアゲハチョウがいるのですが、この時はたまたまニームオイルを散布直後だったので、柑橘類の葉にとまらず付近の雑草にとまっていました。

 これは即ち、ニームオイルを散布した事の効果が得られているとみて、また仮に卵を産み付けられて幼虫が孵り葉を食害した場合でも、ニームの効果の1つである食欲減退により幼虫が姿を消すのかな、とも思います。

 

 

 しかし、上の写真はニームオイル散布後、数日経った時のものですが写真中央の葉にしっかり卵が産み付けられている事が分かります。

 そして幼虫が孵り食害しても、ニームオイルの効果により食害が最小限で抑えられる可能性もありますが、個人的には食害される前に手を打てば被害自体ゼロ、と言う事を最重視しております。

 

 葉が無くなったら、元も子もないので。

 

 なので私は5月下旬くらいから、きんかんの新芽が成長してある程度硬くなるまでの間は、2~3日間隔で卵の目視、除去作業は欠かさずやっております。

 またそれと並行して、週1日の間隔でニームオイルの散布も行います。

 

 そして、その甲斐もあってか、きんかんは大した被害も出ずに順調に育っているので、今後が楽しみな今日この頃です。

 

ワンポイントアドバイス

 ニームオイルは害虫を避け、人体に対しては全くの無害ですが、やはりこまめに(理想は週2回位)散布する事が、害虫による被害を軽減する事だと言えます。

 

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 植物がすくすくと育っているのを見てると、凄く嬉しくなるね。

 

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